★悪魔と妹★



(この本を開いた後、周りが真っ暗になったのよね?)



手にとり眺めていると、使い魔さんが慌ててやってきて私から本を取り上げた。



使い魔さんはなにやら説明してくれるのだけれど「キィキィ」としか聞こえない。




「その書は呪(まじな)いがかかっている。
書の中に吸い込まれるから触れるな……だと」




首を傾げる私にアデル様が説明してくださった。




「まぁ……」




そうしたら先程の私の状態は本の中だったという事なのかしら。


(声が届かなかったのはそう言った理由だったのかしら?)




少しだけ納得のいった私をアデル様が見つめていた。




「?」




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