秘密の想い
佳兄が、
もう一度、私の頭を撫でようとした瞬間、
私の体がぶるっと震えた。
佳兄に会えるのが嬉しくて、
部屋着のこんな薄い服で外に出てきちゃったから
「紗耶ぁ!
気付かなかった俺もだけど、そんな薄着でそと出ちゃ駄目だよ!
ほら。
さむいでしょ?」
そういって佳兄は、私の肩に自分の着ていたコートを脱いで私にかけた。
「有難う…」
中にはいろうかってなって、
あたりを見回したら、
私達以外には人がいなかった。
佳兄の両親は、
もう家の中に入って行っちゃったみたい。
「おじゃましまぁす!」
「ただいまぁ!」
私達は家の中に入って、
即、
ストーブの前に行って、手足を温めた。