*エトセトラ*
土曜日。

今まで菜都とは学校でしか接触はなかったが、休日の今日も、一緒に過ごすため二人で出かけた。


俗に言う、デート。


いや、果たしてこれをデートと呼んでいいものか不明だ。


菜都は気付いてなかったし、俺自身、女をデートに連れて行くこと自体が人生初。

それに、メシを食った以外は何もしていない。

しかも途中で菜都は突然何も言わず、姿をくらませた。俺が電話をしている隙に。


どこに行ったのか、まさか帰ったのか、電話も繋がらない。

突然消えたことで、あらゆる懸念が頭をよぎり焦燥感に占められた。

まぁ結局、散々探し回っていたらひょっこり出てきたが。


やっぱこれ、デートじゃねえだろ。楽しいどころか、気苦労が絶えない。


心身疲れきった俺に対し、菜都も申し訳なく思ったのかネットカフェで休もうと、慌てるように提案してきた。


「行こう!」とそそくさ足を進める菜都に連れられ、そして、今のこの状況に至るが…。


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