さぁ、跪いて快楽を乞え!
「似合わないもんっ!」

俺の言葉を聞いて即座に反論するハルとアキ。……低身長で童顔のこの二人にはお姫様役がうってつけだと思うのだが?
そうだな……この二人には、薫に着せたようなタイトでスリットが開いた際どい漆黒のドレスではなく、フリルやレースがたっぷり使われたパステルカラーも愛らしい、そんなドレスがお似合いだ。

「だーからお前らのどっちかがやれば良かったのに」

「いやだ!」

「やーだ!」

「やらせるんだったらハルだなぁ」

「何で!?」

「何でー?」

俺の呟きにハルは必死に、アキはきょとん、とした表情で聞き返す。性格は似ているようであまり似ていない。

「だってアキの目って若干、つり目なんだもん」

「あー……たしかに」

「アキずるいっ!! 僕もつり目が良かった!」

「ハルくらいの目が丁度良いよ〜」

俺の言葉に薫が賛成する。
そして、ハルはアキのつり目を羨んだ。アキよりつり目じゃないから、という理由でお姫様役がお似合いだと言われるのが不満で堪らないらしい。
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