〜初恋〜アナタに溺れる

結ばれる瞬間

11月下旬。

日に日に寒さが増していく。


明後日は私の24回目の誕生日。


去年一緒に過ごした恋人はもういない。


猛に聞いた。

健哉があの子と籍を入れたって。

偶然街で見掛けたんだとか…。


健哉と別れた事は猛に伝えてなかった。


それからだった。

猛が頻繁に会いに来るようになったのは。


そして…


私もそれに応えるように猛との時間を重ねていったんだ。


もう、罪悪感は私の中になかったの。


気持ちに嘘はつけなくて…

会いたくなる気持ちを抑えることが出来なくて…


だから…絵里香とは連絡をとってない。


というより、忙しいからと私が逃げてるだけなんだけど。


今更、親友面なんか出来ないし。


猛とのあれこれを聞くのも辛い。


私には二人が結婚するまでの時間しかないから。


それまでに何とかしなきゃ。って思ってるんだ。


もう少し…

あとほんの少し時間はかかるけど、

ちゃんと笑顔でサヨナラ言うから。




< 122 / 139 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop