犯人ゲーム
そこまで言えば、わかるだろう。
「……君は、僕に罰ゲームをするつもりかい?止めておいた方がいい。君も殺されるだけだぞ」
「好きなだけ私を殺すといいよ。
苦しめればいいよ。
私にはもう失う物も失いたくないものもないんだから」
男は額から頬、顎を伝って汗を垂らす。
そんなに暑いかなぁ、ここ。
「……落ち着きなよ。今君は気が動転してるんだよ」
私は、笑った。
気が動転してる?
何を言ってるのこの男は。
私は、冷静だよ。常にね。
光二のように優しい思考はないし、遥のような素直な思惟もない。
自分は良くも悪くも陽一に似てるのだ。
幼なじみだからか、それとも私から似せるように生きてきたのか。
私は頭を振った。
もう二度と会えない人の事を考えるのは、悲しいだけだから。