【完】君の笑顔





すると、岡本さんは一回缶を口から離し、ポケットの中に手を入れると封筒を取り出した。



「……これ」



そしてその中から折り畳まれた紙と券を取り出し僕の方に差し出した。




……何?



差し出された広告を受け取って、丁寧に折り畳まれた紙を広げていく。



そして、一番上に大きく書かれたタイトルを声に出して読んだ。



「夜空の写真展?」



「そ」




短く隣で岡本さんが答える。



レモンティーを飲んでいるらしく、缶を通して少し籠もった声が聞こえた。




そのまま、下の文に目を通していく……。



その文とシンクロするように、岡本さんが話しだした。


「あさみがね、ショッピングセンターの服屋のバイトをはじめたみたいでそこの特設会場でこの写真展があるんだって。
で、あたしが好きだからってチケット送ってくれたんだ」



「あさみがね、ショッピングセンターの服屋のバイトをはじめたみたいでそこの特設会場でこの写真展があるんだって。
で、あたしが好きだからってチケット送ってくれたんだ」




確かに岡本さんが好きだと言っていた空や星などの写真展。



絶対見せたら行きたいって思うだろうな……と思う。



「で、ここに行きたいと」









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