Without Saying Good-Bye【完】



「先輩が好きだからに決まってます」



単純なあたしは



ただ自分の気持ちに従ってるだけ。



「……あっそ」



それっきり先輩は何も言うことなく――



ある噂が、あたしの耳に入ってきた。



「藤森先輩、好きな人いたらしいよ!」



「あ、知ってる!バスケ部のマネージャーでしょ?」



ああ、あたしじゃないんだと



少しでも期待した自分がバカみたい。



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