たった一人の親友へ
1月になって
受験色も濃くなってきた頃


翔から久しぶりの呼び出し。

待ち合わせ場所へ行くと、翔が笑顔でこっちに手を振っていた


「よっ!久しぶりー」


「久しぶり!」


「突然呼び出してごめんなー
これ渡したくて」


「何これ?」


「まぁ開けてみろって」


白い封筒に何かが入ってる感じ


出て来たのは
受験の神様が奉ってある某神社の鉛筆と消しゴム

そして小さな可愛いらしいお守りだった


「わぁ。
翔この神社行ったの?」


「うん。
さなが絶対受かるように、かなり願掛けしといたから大丈夫だよ!」


「ありがとー!!」


「どういたしまして。
勉強の方はどう?」


「うん。順調!」


「おっ!言うね〜(笑)
それなら良かった」


「何か今日の翔優しくて気持ち悪い〜(笑)」


「はっ?
久々にさなに会えて嬉しいんだよ!」


「ははっ(笑)」


笑ってごまかしたけど
本当は心臓がはりさけそうなくらいドキドキしてた


別れ際。
いつもの様に翔はあたしの頭をコツンと小突いて「頑張ろうな!!」と笑顔で言った


「うん!」


絶対頑張る


翔がせっかく買ってきてくれたおまもり


効果があるって示さなくちゃだもんね





本当にありがとう



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