たった一人の親友へ
全身の震えが止まらない


気分が悪い


「ここ、翔との思い出の場所なんだろ?」


どうして


何でここなの


あの日の記憶が鮮明に蘇る


楽しかった記憶と


思い出したくもない記憶


「やめてよ…」


「え?」


「やめてって言ってるの」


「何が?」


「今すぐここから車を出して!この場所から早く離れて!」


「何で?」


「何でって…

分かんないの?

こんな場所二度と来たくない!」


「だからさなは前に進めてないんだよ!

現実を見なきゃ何も変わんないだろ?」


「早く出して!

出さないならあたしが降りる」


「ちょっと待てって」


痛む足を引きずり


あたしは車を出ようとした


こんなとこ出来るなら二度と来たくなかった


全身が痛いのと


心が痛いのと


ごっちゃになって


とにかく気持ちが悪い

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