泪の花。

初恋

朝、起きてご飯を食べる所へ行くと、そこには置き手紙があった。




“仕事の都合で早く出ます。朔來さん、初美さん、お騒がせしたのをキチンと詫びる事も出来なくてすまないね。今度アメリカにも是非遊びに来て欲しい。いつでも待ってる。”




咲坂君とアイツは、朝早く起こされてムリヤリ見送りをさせられたらしく、二度と帰って来るな!!と悪態をついていた。





昨日、アイツが言った言葉をふと思い出した。



“死ぬ事は自分達も例外ではない。”




その言葉が、頭の中で半復横飛びをしている。


毎日を大切に生きなければならない。


それは分かってる…


でも、向き合う事が怖くて…どうしても後ろ向きな考えばかりが頭を駆け巡る。



おばあちゃんを過去にする事は、心臓を掴まれて捻られたような気分だった。


変わる事を恐れて、自分は1人だという事実が怖くて涙を流せない。


最低だ。


中学生の頃、保健室で見た夢の中はきっと私の心の中だったんだ。


一歩踏み出せば、落ちるかもしれない。



それを怖がって、真っ暗な中で怯えている…小さな子供だ。



あの頃から私は何一つ変わっていない…
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