境界上
.


……ダメだ。

これ以上回らない頭で考えてても拉致があかない。

性にも合わない。


(というか正直、何もかもが既に面倒臭い。)


手早くシャツを羽織ってボタンを止め直し、化粧ポーチに入れていたスマホを取り出す。

そして



――カッ、カカカカカカカカッ



いつもよりは自己主張強めの、

それでいていつも通りの殺風景なメールを一通、早打ち送信した。











“今夜、行くから”
















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