∴ 真実 ∴


「へえ...

 聞いたことなかった」

結衣はちょっと悲しそうな、

ビックリしたような...

よく分からない顔でそう言った。



「...だって

 誰にも言ったことないから」

私がそう言うと、

結衣は安心した顔になって

「美緒って恥ずかしがり屋だよね」

って笑った。



その日から

私と結衣は、アイドルの話を

するようになった。



私は結衣に陽人くんのことを

たくさん話した。

< 6 / 26 >

この作品をシェア

pagetop