僕は君のもの



その日の昼休み、中庭にいる直お兄ちゃんを発見した美紀は思わず教室を飛び出した。




中庭に向かいながら考える。



先輩だし直お兄ちゃんなんて呼んだら怒られちゃうよね。



内野先輩。内野先輩。






「う…内野先輩!!」




友達と話していた直お兄ちゃんが美紀を見た。




「あっ!美紀ちゃん!?」



驚きながらも嬉しそうに美紀を指差す。




「おい!直哉!この子だよ。朝お前のことガン見してた国民的美少女!」



友達の一人が直お兄ちゃんの肩をバシバシと叩いた。



「え?そうなの?」



直お兄ちゃんが友達ではなく美紀に向かって聞く。



「あ…、ハイ。そうです。」




直お兄ちゃんが大笑いする。





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