僕は君のもの



9月に入って最初の雨の日、
直ちゃんのトコに行かないで家にいた。



やることは全くない。



だけど学校に行く気もしない。





もうすぐ10月。


あれから2カ月が過ぎようとしている。






お昼過ぎにケータイが鳴った。



着信者は直ちゃん。





出れるはずがない。





直ちゃんと話をするのが怖い。




現実を突き付けられるのが怖い。




静かになったケータイを見つめる。




出るのはため息ばかり。






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