僕は君のもの
そして恋を知る




季節が過ぎるのはあっという間だ。


学校生活なんて未練はない。




だけど思い出がどんどん過去のことになっていくのはすこし不満。





美紀の人生で5人目の彼氏に別れを告げ、美紀は高校生になった。



別れた理由?



もちろん“遠くの親戚より近くの他人”に決まってる。




同じ高校に行くんだったらもうちょっと続いたかもしれないけどね。








ざわつく教室を見渡す。



あ~ぁ。嫌なものが目についちゃった。



真ん中あたり。机を囲む女子たち。



その中心に居るのは同中の子。しかもクラスも同じだった。



なんとなく感じる視線。







小さくため息を吐きながら悟る。



ここでも美紀の居場所はない。





< 93 / 245 >

この作品をシェア

pagetop