秘密の★オトナのお勉強②



そんなあたしと貞永の様子に、冬馬と蘭の顔にも笑顔が零れる。




「そんなに愛されてて、あゆは幸せモノね」



「蘭…」



「一時はどうなるかと思ってたけど、なんだかんだで仲良しじゃん」



「冬馬…」




あたしの周りにいる人は、やっぱりいい人だらけだ。


こんなあたしを、ずっと支えて、見守ってきてくれたんだから。




「二人とも…」



「だって貞永くん。この二年間のあゆの荒れ様、本当に激しかったんだよ?」




あたしの涙腺が刺激され始めた、ちょうどその時。


感動シーンをぶち壊し始めたのは、誰でもない、冬馬だった。




「あゆが激しかった?」



「ちょ…冬馬!」




今にも爆弾を落としそうな冬馬を、あたしは目で威嚇する。




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