愛しい君へ


龍哉・・・?
どうかしたの・・・?
なんか・・表情が寂しそうだよ・・?
慎耶ヵらあたしを守ってくれた時と同じ・・顔・・・。
「梨李、もう帰れ?ほら、もう夕方。また俺のこと忘れられたら困るヵら。兄貴に電話して迎えに来てもらい?」
「ぅん・・・。また明日来るね・・・?」
「ぉぅ。また明日来いな」

帰ろうとドアの前に立つと急に後ろから抱き締められる。
「龍哉・・?」
「梨李、もしも俺が居なくなっても俺だけを愛してくれるか?」
「ぅん・・。もちろん・・。でもなんで・・・?」
「ありがとう。俺もお前だけを愛してる・・。 梨李・・愛してるよ・・・」
そう言って長いキスをしてくれた。

そのキスはまるで雪のように一瞬しヵ見えなくて。
でもすごく温かくて。
とても・・元気になれたんだ・・・。

唇を離すと龍哉は背中を向けてしまった。
「ぢゃあ、また明日な。梨李。俺、梨李の笑顔が一番大好きだッ」
ぎゅ・・・。
あたしは龍哉を抱き締める。
なんでか分からないけど、龍哉が消えてしまいそうで怖かった。
「梨李・・・?」
「な・・なんでもない!」
あたしは龍哉ヵら離れる。
その時微かに龍哉の肩が震えてる気がした。
「ぢゃあ、帰るね!また明日!」
あたしは龍哉の病室ヵら出た。


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