君にさよなら
まずは、やっぱり先輩の家。
居るかどうか分からないけど……。


アパートの一室が先輩の家だった。

カチャ


クリアテーブル。
ぐちゃぐちゃな洋服。
インスタント食品。



絵に書いた用に汚い部屋だ。先輩は居なかった。

少し部屋を観察する事にする。


俺が、誕生日にあげた写真立てが飾ってあった。
中には、部のみんな撮った写真が入っていた。

……懐かしい。

これは、部長が朝希先輩にあげていたウィンドブレーカー。


ポッケにいっぱい飴が入ってたっけ。

記念に一つ貰っていこうか。


だが、ポッケには何も入ってなかった。

…おかしいな。昨日は、20個以上入ってたのに。
ウィンドブレーカーを上下に振ると、ヒラリと、一枚の紙が床に落ちた。
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