恋するキモチ
「海ってさ…キレイだよな…。」
隼人は砂で何かを書きながら言った。
その後ろ姿が小さく感じた。
もう最後なんだ…
今以上に苦しめてしまうんだ…。



「はや…」
「海っ!!」
うちが言う前に隼人がそれを断ち切った。
「俺はな。
別れたくない…。」
「えっ…?」
うちは言おうとしてたことを先に拒否されてしまった。結局ダメじゃん。


「なんてのは…ウソやって!!」
隼人はうちを見て笑った。でも、月の明かりで、
涙が流れていた。


「好きなんだろ?
まだ…。
俺には陸にはかなわないよな…。」
隼人はそう言って、
涙をこっそり拭った。
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