天然少女の憂鬱
 


やっちゃんが教室から出ていったからあたしも帰りの支度を始めた。



「結亜ー!帰るよー!」


「あ、うん!瑠香ちょっと待ってー」



自覚するぐらいノロマなあたしはいつも瑠香に待って貰う側。

自分なりに急いで瑠香の元に向かう。



「ごめんね?お待たせ!」


「はいはい、行くよー。」



昇降口に着いて忘れものを思い出した。


「瑠香ごめんっ、宿題持って帰るの忘れたから取ってくる!」


瑠香にそう告げて教室までの廊下をダッシュする。



「あった~!良かった。」


机に入れっぱなしの英語のプリントを取り出して、急いで教室を出た。


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