きいろいアヒル
「……あ、あの……ごめんな、昨日、色々……」



「ううん」



「あの言葉、忘れてくれていいから」



「あの言葉?」



沢原くんは、髪の毛をわしわしっと掻きながら、言った。



「その、君のこと、好きだってこと」



「そっくりそのまま、その言葉をあなたに返すわ」



彼は、えっ? という表情で私を見つめた。



「私も、沢原くんのことが、好きよ」



「ええっ」



「元カレのことは、もういいの。沢原くんが、忘れさせてくれたの」



「――! !」
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