On The Wind


「あきも・・とせんぱああい」

顔を歪め、泣き顔を作る。だめだ、壊れかけている。



「なあんだよ、雪乃~。そんなに俺と会いたかったかぁ」


雪乃の頭をがしがしとかき回す。



壊れかけの雪乃はその言葉にうんうんと頷くだけ。

耳まで真っ赤だ。




「綾香も俺に会いたかったんでしょ?」


雪乃の頭に手を置いたまま、私に的を変えた。


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