On The Wind
「・・ああ、私はおなかすいちゃったんで、サンドウィッチとアイスティください」
大げさにずるっとこける真似をしたあと、
秋元先輩は「はいはい」と私の頭をポンポンと撫でた。
やっと調子を取り戻した雪乃も「あたしも同じのください」と秋元先輩へオーダーし、
秋元先輩は二つのオーダーを受け、私たちのテーブルを後にした。
「はああ・・緊張したぁぁ。綾香のその冷静さ、あたしにちょうだいよ~」
大きく息を吐いた雪乃は、少しだけ自分を反射させている窓を見ながら、
掻き回された頭を手ぐしで直した。