大空の唄


あたしが話し終わっても蒼空は無言のまま口を開こうとしない


私はそれでも話を続けた



ずっと、伝えたかったんだよ


ずっと、覚えてたんだよ



「あたしね、蒼空に2度救われた


最初はあの幼き日の蒼空に


そしてもう1度は歌を歌う空に」



辛いとき、孤独な夜、蒼空の歌を聴くとなぜか癒された



「ううん。本当はもっとたくさんかもしれない」


それはもしかしたら偶然なんかじゃなかったのかもしれない



そうやってあたしは、いつだって蒼空に助けられてばかりだった



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