大空の唄


「最悪…」


こうなってしまうと、閉じた扉を見つめ唖然とするしかない



「アハハ、大変だね絢音ちゃん」


「本当、笑い事じゃないですよ」


へこむあたしを見て他人事のように笑う瑛さんを軽く睨む



一瞬でも蒼空を優しいかもと思ったあたしがバカだった



「まあまあ、楽しそうじゃん、何かさ」


楽しい?この状況が?
楽しいわけないじゃない…


穏やかに笑う瑛さんに反論する気力を失いつつ口を開く


「じゃあ手伝って…くれますか?」


「それは無理だな」


やっぱり…


笑顔を崩さずにサラッと言う瑛さんを見てあたしは大きくため息を着き


仕方なく色々雑用が書かれた紙に目を通すと重い足取りでフロントの方へと向かった


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