クールな王子様

:おっかけ


「でさーもう一回言うけど、宮比はなんでギューしてんの?」

「…したいから?」




…、

ぉおーーいぃ!!!


なんだそれ?!

私は離してもらいたいんだぁあ!!


疑問形で答えた望月に対して由輝くんは驚いたような顔になった。

「え、したいからって…。」

そうだそうだ!!

由輝くん、もっと言ってやって!!









「宮比、神山ちゃんが好きなの?!」


………は、?




「ねぇ!!どうなの?!好き?!」


いやいやいや…、!!

ゆ、由輝くん、聞いている内容がおかしいよ。



いきなり、とんでもないことを叫んだ由輝くんを驚いて見上げた。


「宮比〜っ!!!」

「うるさい。」

「どうなんだよ〜。」




ゆ、ゆ、由輝くん、

ちょ!君、
黙りやがれぇええ!!!!




私は由輝くんに心の中で叫んだ。


「もうっ!!神山ちゃん!!」

な、何?!

私の方を向くなっ!!


てか、望月何やってんのよ!!








…って、なんか考えてるしーっ!!


望月は、また、あの不思議そうな顔をして『んー…』と言いながら考え事をしていた。




考え事してないで、
私を助けろぉお!!!

「神山ちゃんってば!!」

「はいぃ?!な、何?!」




あ、
無視してたのに答えちゃった。

失敗したぁああ!!!



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