ダイナマイトみるく
「…みるく…さん、ですか。はじめまして。」
ジローは言ってから、ハッとした。
「みるく!?」
そういえば、みるくの姿がない。放牧にも小屋にも見当たらない。
「みるく!どこ行ったんだ」
いつもの朝なら、名前を呼べばいつだって跳んできたのに。ジローがみるく一頭にだけ与えたピンク色の首輪を持つ牛が、どこにも見当たらないのだ。それがなくとも、ジローならどんなに沢山の牛の中からでもみるくを探し出せたはずだった。困惑するジローに、放っておかれた真っ裸の女の子は言った。
「みるくは、ここにちゃんといるよ」
ジローと女の子は顔を見合わせた。よく見れば、女の子が首から下げてるのはジローがみるくにあげたピンク色の首輪だ。ジローは頭が痛くなってしまった。
「なんの冗談だよ…」
クシュンッ…。くしゃみをした女の子は、寒そうに自分の肩を抱いた。ジローは無言で、女の子の体にジャンバーを着せた。
そんな時だった。いきなり大声が聞こえてきた。
「ジロー、何やってんのよ!」
住み込みで働いている牧場の従業員・ナンちゃんこと、南條義秋(男)だ。
ジローは言ってから、ハッとした。
「みるく!?」
そういえば、みるくの姿がない。放牧にも小屋にも見当たらない。
「みるく!どこ行ったんだ」
いつもの朝なら、名前を呼べばいつだって跳んできたのに。ジローがみるく一頭にだけ与えたピンク色の首輪を持つ牛が、どこにも見当たらないのだ。それがなくとも、ジローならどんなに沢山の牛の中からでもみるくを探し出せたはずだった。困惑するジローに、放っておかれた真っ裸の女の子は言った。
「みるくは、ここにちゃんといるよ」
ジローと女の子は顔を見合わせた。よく見れば、女の子が首から下げてるのはジローがみるくにあげたピンク色の首輪だ。ジローは頭が痛くなってしまった。
「なんの冗談だよ…」
クシュンッ…。くしゃみをした女の子は、寒そうに自分の肩を抱いた。ジローは無言で、女の子の体にジャンバーを着せた。
そんな時だった。いきなり大声が聞こえてきた。
「ジロー、何やってんのよ!」
住み込みで働いている牧場の従業員・ナンちゃんこと、南條義秋(男)だ。