子供は悪くない…。でも、親だって。
ご飯の準備をしていた。


右手に包丁。


何故だか分からないが、その包丁に吸い込まれる感じがした。





『これで、楽になれるんだ……。』






包丁を手首に押し当てた瞬間だった。


「お母さん、お茶」


後ろから、息子の声。



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