キミが好き






「………え」





頭の中は真っ白になって。


息が出来ないほど苦しくなって。



目頭が熱くて、ガンガンする。




「それで…」




「いやっ…!」




話し続けようとする、山田に堪えられなくなった。




聞きたくない。




そんなの聞きたくない。





「朱里…!」




あたしは、気づくと走っていた。





嫌……




「朱里…!待てって!」




グイッと腕を引かれ立ち止まる。




なんで…?




なんで、こんなときに追いかけてくるの?





「何も…聞きたくない!」




< 149 / 220 >

この作品をシェア

pagetop