キミが好き




しばらくして、泣き止んだあたしの目の前には笑顔の山田がいた。




「よし、行くぞ!」



「うん…」




このあと、山田はなにも聞いてこなかった。



気をつかってなのか、よく分からないけどいつもと変わらない山田に救われた。



それから、必要なものを買って山田ん家に向かった。


「よし、やるか!」



「うんっ!」



テーブルにたくさん買ったお菓子やジュースを並べて。



クッキーを2人で作った。


途中で、山田は



「朱里がこんなん作れるなんて意外」



って、ニカッと笑った。



そんな山田にあたしはというと、名前で呼ばれていることが恥ずかしくて、褒められていることが恥ずかしくて



「うっさいな、バカ」



って、暴言を吐いた。




可愛くないなって、自分でも思うよ?



でも、好きだから



つい、こんな態度取っちゃうの。





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