キミが好き
「よし、始めよーぜ」
「いえーいっ」
山田の言葉に、パーティーは始まった。
グラスにジュースやらシャンパンやら、注いでみんなで乾杯。
「かんぱ〜い」
「「かんぱ〜い」」
優くんと可奈はやっぱり仲良しだし。
バカな山田に奈都は容赦ないし。
いつもとなーんも変わんないのに、なんかパーティーってだけで楽しい。
「朱里!ジュース取ってきて」
「はー!?自分で行きなよー」
椅子に座って、偉そうに言う山田にあたしは文句を言いながらも席を立つ。
冷蔵庫を開けて、ジュースを一本取り出して席に戻ろうとするあたしを可奈がトイレまで引っ張っていく。
「え?なに?可奈」
「も〜う!なに?じゃないー」
「はい?」
訳が分からず聞き返すと可奈はニヤリと笑う。