傷だらけの僕等
だけど、何も言わずにいるわけにもいかなくて、俺は口を開いた。

「さすがに何か食べるだろ?
何が食べたい?」


彼女は目を丸くした。
俺の言葉にびっくりしているみたいだ。
そして口を開いた…




が、声にはなっていない。

静かなまま。

彼女は自分の喉に手を当てて俯いた。


もしかして彼女は…


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