イケメン倶楽部



「…あり得ない……」



放課後。



早速、ケーキバイキングのお店に来たあたし達ですが…



見事なほどの長蛇の列。



最後尾には熊の着ぐるみを着たお兄さんが、札を持ってダルそうに立っている。



「…?!」



あの悔しいくらいに真っ黒な髪



涼しげな瞳



そして人を小馬鹿にしたような態度



あれはまさしく…



「や、ヤバい…」



なんか今は会いたくない…



あんな関西弁野郎……!



「悪かったな。関西弁野郎で。」
「ひぇ…?!」



あたしの背後に立っているのは紛れもなく爽。



しかもとーっても怖い顔。




普段だってあんなに目力が強いのに、今日は尚更。



そんな訳であたしはまさに“蛇に睨まれた蛙”状態で動けなくなっていた。













< 396 / 432 >

この作品をシェア

pagetop