イケメン倶楽部
「…あり得ない……」
放課後。
早速、ケーキバイキングのお店に来たあたし達ですが…
見事なほどの長蛇の列。
最後尾には熊の着ぐるみを着たお兄さんが、札を持ってダルそうに立っている。
「…?!」
あの悔しいくらいに真っ黒な髪
涼しげな瞳
そして人を小馬鹿にしたような態度
あれはまさしく…
「や、ヤバい…」
なんか今は会いたくない…
あんな関西弁野郎……!
「悪かったな。関西弁野郎で。」
「ひぇ…?!」
あたしの背後に立っているのは紛れもなく爽。
しかもとーっても怖い顔。
普段だってあんなに目力が強いのに、今日は尚更。
そんな訳であたしはまさに“蛇に睨まれた蛙”状態で動けなくなっていた。