甘味処
俺の予想は見事的中...。



叶愛は宙に告白されていた。



まあ、わかってたけどな。





宙が叶愛を好きなことくらい...


俺が一番わかってたんだよ。



「なに?ついに告白された?叶愛ちゃん。」


俺は平静を装って言った。

叶愛はやっぱり驚いてた顔してた。
まあ、宙に告られて驚いて動けなかったんだろーけど。



俺がチョッカイだしたら叶愛はすぐにいつもどうりになった。
固まってる叶愛なんて叶愛じゃねーんだよ。




「星桜...いい加減叶愛から離れろよ。お前…叶愛に近づく資格ねーだろ。」



宙がいった発言。
それは俺が...今一番気にしていることだった。


俺はこぶしを強く握りしめ宙を睨んだ。


宙がまたなんか言いだすとやべえから、叶愛の手を取って、歩いた。




わかってる。





俺は叶愛を危険にさらした。


いじめの女子の事もそうだ...
俺はあいつにとっていいことをしてやれてない。


この遊ぶ場所もそうだ。

叶愛達のことだから城田とあと仲のいい男子と宙とで来たんだろう。



遊園地…。




叶愛は動物が大好きだった。
前一緒に帰った時、猫が好きだと言っていた。

きっと、動物園に行けることができるなら行っているだろうな。




だけど―――。





動物園には行かない。




怖いという思いを作ったのは俺だから。




俺はいろんなことを考えながら、叶愛を観覧車まで連れて行っていた。




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