初恋ベンチ
全力ダッシュの末、なんとかギリギリ遅刻せずに到着した。


「あっ!よかった。麻矢、間に合ったじゃん」

「ほんっとに疲れたーっ」

「これからは遅刻したら罰金!…って事にすれば~っ♪」
亜由がにやけながら冗談まじりでからかう。

「だめだめ!まったく…亜由も考えることが幼稚だねぇ」

「なにそれっ!」

「「はははーっ」」




いつもと変わらず亜由と談笑しながら朝の集会に歩いていた。

体育の先生の暑苦しいあいさつが、やけにうるさい。


麻矢と亜由は急ぎ足でホールへと向かった。





―このときはまだ君のことなんて知らなくて。
これから起きる出来事なんて全然予想もしてなかったんだ。―
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