ラブ☆ヴォイス
 あっくんが鍵を開け、ドアを大きく開いてくれる。

「入れよ。」
「あ、うん!ありがとう!」
「料理の腕前、落ちてねぇだろうな。」
「落ちてないよっ!大丈夫!絶対美味しいもの作るからっ!」
「ま、適当に期待してる。」
「頑張るっ!」

 『期待してる』という言葉だけが耳に残って、唯のやる気につながっていく。

「ゆーいちゃん!パスタ楽しみにしてるねー♪」
「はいっ!頑張ります!」

 唯はキッチンに向かった。大きなお鍋用意して水を入れる。

「あっくん!パスタどこー?」
「あー…今から出す。…ほら。」

 袋に入ったままのパスタが手渡される。その瞬間、少しだけあっくんの手が触れた。

「きゃあ!」

 咄嗟に手を引っ込めて、パスタの袋が床に落ちる。

「なんだよ?」
「だって…。」

 顔が熱い。おまけに手も熱い。
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