ラブ☆ヴォイス
「んー…海で何しよっか?無難にビーチバレー?」
「あ、いいですね!俺、ビーチバレー得意っすよ。」
「へぇー卓真くん上手いんだー!俺も負けないよ?」
「んじゃ俺と光のチームと戦いましょっか?」
「おぉーいいねー!」
「唯と華どーすんだよ。」
「あーじゃあ華はこっちでいいじゃん。ね?」
「…まずあいつら捕まえねぇと。」
「え?あぁ、華が一緒だし大丈夫じゃないかなー。なんか唯ちゃんあわあわしてたし、少し離れた方が…。」
「…どんなヤローがいるか分かんねぇんだ。放っておけるか。」
「あ、光っ!」

 光がいなくなった男子だけのメンツの中で、達也が卓真に向かって口を開いた。

「…随分必死なんだね、光くん。」
「あ、やっぱ気付きましたか?」
「まぁ俺ら、唯ちゃんほど鈍くないしね。」
「…御堂さんも気付いてるんですか?」
「…鈍くねぇし。」
「そう…ですか…。だから仲悪いんですか?」
「別に俺から積極的に仲悪くしようとしたことはねぇよ。」
「そ…そうですよね。すいません。」
「いや、別に謝んなくていい。」
「…唯ちゃん、追いかけないんですか?」
「必要、あるか?」

 微かに明博の声が震えたことを、達也は聞き逃さなかった。
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