ラブ☆ヴォイス

大切な君へ【達也side】

* * * * *



そう、たとえば御堂と唯ちゃんの恋はなんて言うのかな。
んー…あ、そうそう。出会いがもう『奇跡』みたいなものだって思うわけ。


だって唯ちゃんからすれば、大好きな人が隣に越してくるわけじゃん?
もう夢みたいな奇跡。ドラマチックだし、なんか少女漫画とかにありそうな展開だよね。


でも、俺の場合はむしろ逆って言えるかも。


出会いは『最悪』
出会ってからも『最悪』
…少なくとも亜実はそう思っていたはず。
俺はちょっと違ったんだけど。


とにかく、ちょっとだけ思い出してみようかと思うんだ。


…彼女を待つ、空港で。
たった一人、大切な君へ想いを馳せて。


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