ラブ☆ヴォイス
ゆっくりと唇を離すと、また自然と彼女の瞳と自分のそれが重なる。


「…亜実がいるわ…ここに。」

「さっきからいまーす!」

「知ってるけど…なんか抱きしめたりキスしたりすると実感湧いてくるっつーか…。」

「さすが変態基準。」

「…亜実さぁ…毒舌増した?」

「増してないけど?」

「絶対増したよー久しぶりの日本語だから?なんか超生き生きしてんだけど?」

「あーそれはあるかもね。
でも英語も上達したのよ?」

「頑張ってるもんね、亜実。夢に近付いてるじゃん。」

「まぁね。稼げるようになるまではまだまだだけど。」

「焦んなくていいって。俺、亜実のパトロンになるから!」

「なにそれ?一生養ってくれるわけ?」

「もちろん!」

「…すいません、プロポーズはもうちょっとロマンチックなのがいいんですけど…。」

「あ、え?あー違うって!別にプロポーズはちゃんとする!
でも俺はそういう気ではいつもいるからって。そーゆーこと。」

「そういう気ってなぁに?」

「…だから!いつでも結婚したいって思ってるって。」


そういうと、彼女は目を丸くした。
そしてその後、プッと小さく吹き出した。

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