ラブ☆ヴォイス
 唇を離して目を開ければ、優しく微笑むあっくんがいる。

「…やればできんじゃん。」
「ありったけの勇気絞った。」
「上出来上出来。」

 あっくんがまたゆっくりとあたしの身体を抱き寄せる。

「…まだ起きないの?」
「んー…今日、久々のオフだしなぁ…。まだまだごろごろしてたい気分。」
「じゃああたしご飯…。」
「お前もごろごろするんだよ。一人でごろごろなんて楽しいわけねーだろ。」
「だってあっくん、前雑誌のインタビューでごろごろするの好きって…。」
「お前と、が抜けてんだよ。お前となんてインタビューで言えるか!察しろ。」
「…そんな無茶な…。」
「俺の腕から逃げられると思うなよ?」
「にっ…逃げてやる!あたしだってやればできる…!」
「やってみろー?」
「んー!んー!!!」

 バタバタともがいてみるものの、男の人ってやっぱり強い。毛布と布団が下のほうにずれていくだけで、全然逃げられない。もがくうちにあっくんの身体に背を向けていたあたしの耳元で、あっくんが囁く。

「逃げらんねーっつったろ?」
「…っ…!だから!囁くのは反則!」

 11月にしてはポカポカと暖かい日差しの中。あっくんの大きくて温かい腕の中であたしは朝を迎えたのでした。

*fin*
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