餌は貧血少女!?〜吸血鬼に愛されて〜


何で知ってるの・・・?


確かに私は毎晩の様に布団の中で声を押し殺して泣いていた


お母さん達は夜遅くなっても帰って来ない事がほとんどで・・・・・・





寂しくて・・・、悲しくて・・・・・・





辛かった





愁の家族はいつも本当の家族の様に接してくれて・・・・・・


温かい愁の家族に・・・・・・いつも私は心の闇を溶かしてもらっていた


でも・・・、やっぱり夜中になると・・・夜の闇と共に寂しさが込み上げて


お母さんもお父さんも・・・私を想ってくれてるのは分かってる


でも・・・、やっぱり家族でご飯食べたり・・・遊びに行ったりしたくて・・・・・・


普通の家族が羨ましくなって・・・・・・


夜の布団の中で涙を流しては、泣き疲れて寝る・・・・・・





そんな日々を過ごしていた








『ミヤ・・・大好きよ』


『お、母・・・さん・・・』


涙で視界が霞んでまともにお母さんの顔が見れない・・・・・・


『だから・・・ミヤ、生きて・・・・・・?』


お母さんの言葉が私の心に染み込んでくる・・・・・・


『これまで・・・何一つ、あなたの為にしてやれなかったから・・・・・・』


お母さんが私に近付いて、病気のせいで細くなった白く綺麗な手で私の手をそっと握った


『お母さんからの・・・最初で最後のプレゼント・・・・・・受け取ってね』


優しく微笑んだお母さんの顔を見ると、心から何だか分からない感情が噴き上げた






『お母さん・・・・・・私・・・お母さんの子で幸せだったよ?それは・・・これからも変わらない・・・』


“私の想いだよ”






そう口にすると、お母さんは微笑みながらゆっくりと私を抱きしめた


そして・・・・・・


『私も・・・あなたの母親で幸せだったわ』


お母さんは強く私を抱きしめた










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