超溺愛ブラコン妹の彼氏

4月パート9

ドタッ!!

'ひゃあ'

'うぉ!?'

ん!?

何だ?この痛みは…

地震?

遅刻?

寝過ごした?

にしては…目覚まし止めた覚えねぇな。

朝…でもなさそうだ…。

世那は…よく寝てるな。

ナイトテーブルの明かりの先にいるはずの紗輝ちゃんが寝て…ない!?

え?はぁ?いない!?

「誰?」

ん?紗輝ちゃん?

声のする方に向き直ると…
足元を擦る紗輝ちゃんがいた。

あぁ…よかったぁ

何処かへ行っちゃったかと思ったょ

「空那?何で?」

「あっ驚かせたね。紗輝ちゃんが心配だから世那とここで寝てるんだょ。紗輝ちゃんこそどうした?ごめんね…足くじいた?」

小さな声で語りかけ、ゆっくり紗輝ちゃんに近付いた。

「トイレに…行こうとしたの。そしたら…空那の事…踏んじゃった…みたい。ごめんなさい」

足を擦っていた。

「俺の事なんて気にしないで。トイレだょね。抱っこするから行こ」

お姫様抱っこをしトイレに向かった。

「傍で…寝てくれてるのに…起こしてごめんなさい」
「そんなに謝らないの。身の回りの世話する為に傍にいるんだから。ほら、着いたょ。足、平気?」

「うん…待ってて?」

「勿論、すっきりしといで」

頷きトイレに入った。

数分後トイレから出て来て
「空那は、いいの?」

俺の事まで心配してくれた。

「俺は平気。行こっか」

再びお姫様抱っこをし紗輝ちゃんの部屋に向かった。
ゆっくりベッドに横たえ足をマッサージした。

「少しマッサージするから痛かったら言って?」

「寝ていいょ?足、もう平気」

ゆっくりと起き上がった紗輝ちゃん。

「強がり。くじいてるくせに。マッサージさせて?そしたら寝るから」

強がりは俺も…かも。

少しでも紗輝ちゃんの為に何かしたくて。

紗輝ちゃんには俺しかいないと思いたくて。

紗輝ちゃんの1番でいたくて。

「空那…」

紗輝ちゃんに手を捕まれた。

「もぅ平気。さっき…抱っこしてくれて…ありがと。口だと…うつとちゃうから…頬っぺに…チューしてもらえる?そしたら…寝るから」

言われた通り両頬にキスをし優しく抱き締めた。
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