続・天使が舞い降りた。
「こちら斉藤凛ちゃん! さっきオーディションで選ばれたての子で」
何も知らない監督は上機嫌に話を続ける。
「ここ1年は海外留学してたんだけど、高校生の時はモデルや女優経験もあるんだよね~?」
俺はチラッと俊介の様子を伺う。
突然の再会に、まだイマイチ事態を飲み込めていない俊介。
完全にフリーズしてしまっている。
それは凛も同じ。
俺たちの様子がおかしいことに気づいた監督が首を傾げる。
「あれ? …もしかして知り合い、だった?」
「あ…、はい」
俺は慌てて監督の方を見た。
「前にプロモーションビデオに出てもらった事があって」