双子悪魔のホームステイ


「ショートケーキをもう一ホール奢ると言ってもダメですか?」


結祢の魅惑的な条件に、エイビルは頬をわずかに赤くして、ゴクリと唾を飲んだ。



「うむむ……。何という……お主も悪い奴じゃのう。魅惑的な誘いじゃが、ダメじゃ。そんなことより、お主はそろそろ帰るべきじゃ。お主の部屋に災厄が出ておる。」


「はぐらかさないで……って、えっ!さ、災厄って何ですか!?ディザス君とクレイ君の身に何かあったってことですか!?教えて下さい!!」


「ええい、帰ればわかることじゃ!小生に詰め寄るでない!」


身を乗り出して訊く結祢に対し、エイビルは強い口調で言うと、ふわりと空中に浮き上がる。



「早よう帰るがよい!混乱してやかましくなっておるお主の相手はしておれん!」


「あっ、ま、待って下さい!」
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