双子悪魔のホームステイ


「それじゃ、あちきが来た意味がありやせんでしょ。旦那と一緒に帰りやせんと、クレイの旦那に大目玉をくらいやす。引きずってでも連れ帰りやすよ。」


「ちゃんと後で帰るから……って、わっ!?や、やめろって!」


左腕をがっちりと掴まれズルズルと引きずられ、ディザスは狼狽したような声を上げて手足をばたつかせる。

トライプは全く意に介さず、



「暴れても無意味でやすよ。……ほいっと!」


「ちょっと待っ……うわあああっ!?」


ディザスの腕を掴んだまま、雲の地面から飛び降りるのだった……。











翌日の正午頃、結祢の部屋。



「だから、言っただろうが。トライプに任せときゃ、心配は要らねえって。」
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