双子悪魔のホームステイ
美麗死神様のご乱心!?











地獄の一角にある閻魔の居城。



「わたくしに内緒で、あの子達を下界に行かせたそうですわね。」


女性は、煮えたぎるマグマの音に負けないような深みのある妖艶な声を放っていた。


腰までの長さがある銀色のウェーブがかった髪は歩く度にゆらゆら揺れ、ルビーのように赤い瞳は、目の前で正座する初老の男性を冷たく見下ろしている。



「い、いや、それはその……天界を復興させるためにやむを得ず……」


初老の男性は、ビクビク肩を震わせながら答える。


金色の髪に鬼のように尖った角が二本、くるんと半月形にカールした二束の髭、右手には三叉槍。

瞳は青く、首からは黒い帳簿がかけられている。

一般に“閻魔”と恐れられる者だが、今は女性に怯えて顔を上げることもできないという情けない姿だった。
< 65 / 345 >

この作品をシェア

pagetop