夜空と夜桜
あたしがそう言った途端、目をキラキラさせる恋歌
「萩原さんって、あの人の名前!?
なっちゃん、なんで知ってんの!?」
……だから声、大きいってば…
「萩原…?
そんな人、いたかな……?」
「ちょっと、聞きに行ってみましょうよ」
「そうね!」
廊下にいた数人の女の子が走り去っていく
それを横目で見ながら、あたしは小さな声で答える
「名前聞かれたから…
普通、先に言うもんでしょ?って言ったら、教えてくれた
名刺もくれたよ…恋歌も持ってるでしょ?」
恋歌は大きく頷いた
「うん!
大事に持ってる!!」
頬を赤くしながら、そう言う恋歌