夜空と夜桜
恋歌は面倒臭そうに自分の席に戻る
すると……
「夏琉様!何の話をしていたんですか?」
「智哉って誰ですか?随分親しいみたいでしたけど…」
「あの女、夏琉様に近づきすぎじゃありません!?」
「夏琉様……今日も美しいです…」
前、斜め前、両隣から、一斉に言葉がとんできた
「えっと……」
返答に困っていると、担任が……
「コラ!
ちゃんと前を向け!」
と、助けてくれた
あたしのクラスの担任は若い女で、強気でみんなから頼られている、とてもいい先生だ
あたしも信頼している
「高倉も大変だな…
何かあったら、言えよ?」