夜空と夜桜





恋歌は面倒臭そうに自分の席に戻る





すると……





「夏琉様!何の話をしていたんですか?」





「智哉って誰ですか?随分親しいみたいでしたけど…」





「あの女、夏琉様に近づきすぎじゃありません!?」





「夏琉様……今日も美しいです…」





前、斜め前、両隣から、一斉に言葉がとんできた





「えっと……」





返答に困っていると、担任が……





「コラ!





ちゃんと前を向け!」





と、助けてくれた





あたしのクラスの担任は若い女で、強気でみんなから頼られている、とてもいい先生だ





あたしも信頼している





「高倉も大変だな…





何かあったら、言えよ?」









< 84 / 201 >

この作品をシェア

pagetop