いじめ。―Life―




そう言って立ったのは、雅ちゃん。




「雅ちゃん。どんどん行っちゃって」
「わかった。...あたしさ、ずっとあんたが嫌だったんだよね」





―なんで?
あたしは雅ちゃんのこと、悪く言ったことなんてないのに。







ジャキッ





あたしの髪の毛にはさみが通った。






パサッと、髪が落ちる。






「...いいよ」
「は?」
「もう...いいよ。あたしには、守るものなんかないから」





そう。






今更失うものなんて、ないから。









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